こんにちは。新垣覚です。
今日はインターネット集客とは離れた
ひとりごとです。
何年に1回か読み返す本で
「生きるということ」 水上勉 著
という本があります。
生きるということ (講談社現代新書 ) amazonに飛びます。
学生の頃、水上勉氏を特に知らなかったのですが
タイトルに惹かれて購入しました。
淡々とした文章である事は今、読んでも印象は
変わりませんがなぜか読み返してしまう一冊です。
最近、読み返すと見事に初めて読むかのように
内容を忘れていましたが(恥)
心に留まった話が
あったので書いてみたいと思います。
時代背景としては学園紛争のあった頃です。
大学は政治とイデオロギーの闘争が
あった頃です。
水上氏のところにもカンパ集めの学生が
ひっきりなしに訪れていたそうです。
氏はそれをみんな断ってきました。
しかし、ある日いつも訪れる学生とは
雰囲気の違う2人が訪ねてきて、話を聞く
事になります。
学園闘争で学校が再開しないため、
人生の貴重な青春時代をムダにしないために
その間何か出来ないか?考えたその学生は
『自分に納得のいく仕事をしよう』と決め
仲間5人で集い「5人の会」を作り小学生から
高校生までの受験指導を行う塾を始めました。
その傍ら、当時出始めたマンションを周り
廃品回収をして現金化していました。
すると5人が食べる+少しの余剰金が出来る
くらいまでになったそうです。
それで親の仕送りも断り自活するようになりました。
この少しの余剰金も有効に活用したいと考えた
彼らは心身障害者のために寄付をする選択を
し続けていきました。
闘いにうつつをぬかしカンパを募る他の学生にくらべ
カンパを募るわけでもなく自ら働き資金を作り活動する
彼らの活動に水上氏は他との違いに気づきました。
水上氏はイデオロギーやら何やらで闘う学生
よりこの「5人の会」のスタンスに大乗的な価値
を感じたと書いています。
その本の中で「5人の会」の学生がこう
語っています。
『人間はつべこべ理論をならべているよりも
だまって何かをしなければなりませんよね。』
現在にもフィットする言葉だと思います。
世の中には理論や御託があまりにも多いです。
自分の内側から出てきた考え、言葉のように
見えてもどこかに理論や御託が影響しています。
“内なる声に素直になり、だまって何かをする”
そんな潔い生き方に憧れる今日このごろです。
歳のせいかなぁ・・・。
あなたはどのように思いますか?
私も2年前に人生軌道修正を迫られる大きな事故に会い、残された人生はそう長くはない、と最近強く感じるようになりました。何かをしなければなりませんね・・・。
「生きるということ」
年末の休みに是非読んでみたいと思います。
島袋様、コメントありがとうございます。
大変な思いをされたのですね。
私も今の時間を慈しむように生きたいと思います。